変わり衿よりもさらに、たっぷりボリュームのある衿は、
首元に生地がたまるように落ち着くため、温かでデザイン的。
肌にふれる側の衿には、肌さわりの良い接結-せっけつ-素材を。
その衿と身頃には、「蘰」という字もあてられる、
“かずら”…つまりは「ツタ」を持つ唐草とあわせたデザインに。
「蘰」には植物のもつ生命力にあやかって長寿を得る。や、
神事に奉仕する者のしるしであったと説く文献もあるとか。
季節の移ろいゆく中にも、着あわせの差し色になるような色、
そんな衣らしい色で染め込んでいるため、ひと味も、ふた味も、
良いアクセントになってくれたり、何かと使い勝手の良い作品です。