「着物作家の持つ画力」
その言葉だけでは軽すぎるとすら思える。
ひと目、ただ見るだけでも、すぐに引き込まれ、
よくよく見るほどに目を離すことができなくなる。
瞬きも忘れるほどに人を魅了する。
ひとつひとつの筆目の細かさも際立つ、
とても繊細なタッチで描かれた金魚です。
とても軽く肌すべりも良い綿素材で持ち運びもしやすいため、
夏の日除けやエアコン対策にも重宝する作品です。
【作家「朱鷺雄 -ときゆう-」】
京都生まれ。
西陣で帯地図案を学び続けた職人気質。
独創的な発想で帯地を手がけ、西陣図案大賞を数々受賞されています。
西陣と言えば帯で有名な「西陣織り」
織りと言われるくらいなので“織り”で表現する伝統工芸品。
しかし、その図案も実は手描きで描かれたものが下絵。
友禅のごとき色彩と、繊細な描写で描かれている一枚の絵画、作品なのです。
帯作りの工程を考えれば、図案もおのずと繊細に描かなければいけなくなる。
その一筆が描く繊細な表現は、手描き友禅のそれとはまた性質の異なるものだと思う。
まさに職人。
そしてその技を使い、図案だけでなく直接帯にも様々な柄を描かれるなど、
1975年に独立後も豊かな発想力をもとに、帯地に留まることなく、
新たな挑戦を続け、手描きで表現する作品は多岐にわたります。